第二十話 ベランダにDIYで温室を設置。冬の強風と結露に立ち向かう記録
2022-02-11
三重県津市の冬。ベランダに吹き付ける冷たい北風から野菜を守るため、DIYで小型ビニールハウス(温室)を設置しました。
ホームセンターの材料で安価に作るコツから、実際に運用して分かった「冬の結露」という意外な落とし穴まで。試行錯誤の全記録をお届けします。
1)はじめに
私の家庭菜園は、自宅2階のベランダという過酷な環境にあります。
冬になると北風が容赦なく吹き付けます。
せっかく育った野菜たちが寒さに震える姿を見るのは、忍びないものです。
「このままではいけない」
そう決意し、野菜たちが安心して越冬できる「ベランダ温室」の製作に取り掛かりました。

2)ベランダ温室の作り方
材料の調達
身近なホームセンターで揃う「トンネル支柱」「農業用ビニール」「パッカー」を主役にしました。
材料の購入
・トンネル支柱 : ビニールハウスの骨組みとなる半円形(アーチ形状)の骨組み
・ビニールシート : 透明な農業用ビニール、強度が有り破れにくい
・パッカー : ビニールシートをトンネル支柱に留めるはさみ留具
トンネル支柱、ビニールシート、パッカーを購入します。全てホームセンターで購入しました。
組立
トンネル支柱を穴を空けた材木に差し込んで固定しました。
鴨居にφ13mm程度の穴を開けて、トンネル支柱の先端を差し込みます。

また発泡スチロールプランターとベランダの間に、空気層となる塩ビ波板を入れて保温性を上げています。

トンネル支柱の先端は先端保護のため樹脂が固められているためカッターで削り取り、軽くビニールテープを巻いて抜けないようにしました。

トンネル支柱は、畑では土に差し込み固定しますが、ベランダ温室では土に埋める代わりに
今回はたまたまリフォーム材のあまりで貰い受けた鴨居に穴を開けて差し込み固定しています。
ビニール張り
農業用ビニールをパッカーを使ってトンネル支柱に取り付けます。
まずは天端を決めてパッカーで固定します。

ベランダ内側の下部はパッカーで留めるだけの開閉式にして、空気の入れ替え、水やり、手入れのための出入りができるように工夫しました。

ベランダ外側の下部は、ビニールが吹き飛ばないよう骨組みの台座の木材にタッカー(ホッチキスの親玉のような道具)で打ち付けて留めました。

工夫したポイント
骨組みの固定: 畑と違い土がないベランダ。今回はリフォーム材の余りの「鴨居」に穴を開け、支柱の土台として活用しました。
断熱の二重策: プランターと床の間に「塩ビ波板」を敷き、空気層を作ることで地面からの冷えを遮断しています。
強風対策: 外側はタッカーでガッチリ固定しつつ、内側はメンテナンスのためにパッカーでの開閉式に。この「守り」と「使い勝手」の両立が重要です。
運用して分かった「結露」の落とし穴
温室を作って満足、とはいきませんでした。冬の朝、ビニールを覗くとびっしりと水滴が。これが「結露」です。
昼間の暖かな空気が水蒸気を抱え込み、夜の冷え込みで一気に水滴に変わる。この湿気がハエやカビを招く原因になります。
対策はシンプルですが重要です。
昼間の温度が上がりすぎないよう、適度な「換気」を行うこと。
これが温室栽培を成功させる最大のコツでした。
ビニールハウス内では昼間、空気は温められ蒸発した水分を取り込みます。
また夜間、外気により冷やされて空気は冷やされ結露して水分が付着します。
ビニールハウスの中で暖められた空気が余分な水分を含まないよう、換気を行う必要がありました。

詳しく説明すると、冬季の昼間、ビニールハウス内部は摂氏20℃以上になりとても暖かくなります。そのため土や野菜から放出された水蒸気をたくさん空気中に取り込みます。
冬季の夜間、ビニールハウス内部は摂氏0℃近くまで冷え込み湿潤空気を冷やします。そのため飽和した水蒸気が結露して水滴となります。
この結露した水滴により、水分を好むハエなどの害虫発生を促してしまうことや、カビが発生させてしまうことがあります。

ビニールハウスの結露対策として、昼間にビニールハウス内部の温度が上がりすぎないよう、ビニールを開けて換気を行いましょう。
まとめ
ベランダ温室を導入したことで、レタスやパクチーなどの春秋野菜を冬でも収穫でき、パプリカのような夏野菜の越冬にも光が見えてきました。
自然相手のDIYは、いつも新しい発見(と四苦八苦)の連続です。

6年間の試行錯誤、今回の温室作りもその一歩です。
この記事が、あなたのベランダ菜園を守るヒントになれば幸いです。
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