2022年第一話 秋ネギの定植を頑張った話し
2022-04-16
秋収穫の長ネギの幼苗紙ポット定植をお手伝いしてきました。
はじめに
三重県の県北、鈴鹿山脈のふもとのこの地では、秋〜冬収穫の長ネギは、ゴールデンウィーク頃に定植します。
ネギ農家さんから「定植の手が足りない」との話を聞き、春定植をお手伝いをさせていただきました。
定植の効率化
苗床の準備
この農家さんでは、まだ寒い冬の間に春定植の種まきを始め、2月後半には苗床をここまで育てていました。
実はトレーにビッシリ栽培されているようにみえたネギの苗は、連続的に繋がった紙ポットで育てられていました。
機械を使って、定植作業の効率化を図っていることを知りました。
定植用の機械
ネギの定植は、紙ポット苗床の専用機械で行います。まずは苗床のトレーを機械に移し、紙ポットの端部をピンで土に固定します。
機械を引っ張ると、紙ポットが連続的にトレーから引っ張りだされます。
土の上に置かれた苗の紙ポットは、かき寄せられた土を被せられ覆土されます。
つまり苗を引っ張ると同時に、機械下部の爪で周囲の土をかき寄せ、ポットの周りに土寄せされます。
このようにして、人力で機械を引っ張ると、ネギ苗が簡単に定植されていきます。
なお定植から根の活着まで十分水分が保たれるよう、定植前に十分水分を与えておき、土を十分被せることで水分不足にならないようにします。
また土壌水分が抜けて乾燥状態にならないよう、雨降りの前日に定植します。
引っ張り方のコツ
土のやわらかさは一様ではなく、均等に耕しているようでもフカフカの場所もあれば、ちょっと土が硬いところもあります。
この土地の土壌はクロボク土です。良く耕すととても柔らかくなるのですが、どうしても部分的に固まったところが出てきます。
苗床の紙ポットは定尺15mで、ポットがまっすぐになるように植え付けていきます。
土を確実にペーパーポットにかぶせる、つまり十分覆土するため、棒で土をかき寄せて足で土を被せて踏み締めていきます。
不整地を後ろ向きで歩きながら重い機械を引いていく作業はとても重労働です。
ネギ畑の畝高は30-50cm近くあってなかなかまっすぐ歩けないですし、太陽と向かい合う方向に向かって作業すると眩しくてラインが見えなくなります。
はじめて定植した私には植え付けのラインが真っ直ぐにならず大変苦労しました。
脱げにくい長靴や紫外線対策のサングラスが必要となる作業でした。
動画で見るネギ定植の様子
1)定植
紙ポットで育てた長ネギの苗床を機械で定植しました。
2)方向転換
長ネギの機械定植と方向転換の様子です。
3)苗床の交換
長ネギの苗床を機械にセットします。
4)土寄せ(覆土)
機械で定植した長ネギの紙ポット苗に土寄せ(覆土)する様子です。
まとめ
春先に定植したネギの苗床は、秋〜冬にかけて収穫の時期を迎えます。
畑はネギ苗でいっぱいになり、茶色の土に鮮やかな緑が美しく輝いていました。