2022年第三話 おいしそうなさつまいもが収穫できた話

2022年第三話 おいしそうなさつまいもが収穫できた話

2022-10-11


さつまいもを無事収穫、追熟しておいしくいただくことができました。

はじめに

さつまいもはヒルガオ科さつまいも属の多年草です。
根の部分が肥大化して大きくなり、食することができるようになります。
さつまいも

栽培に手間がかからず、生育が旺盛で雑草に強いことから、初心者にピッタリです。
土質を選ばず酸性土壌でも栽培でき、肥料を与えなくともそれなりに成長します。

今回、甘くて粘りがあると人気の、安納芋の栽培にチャレンジしました。

栽培

つるの根出し

さつまいもは、輪切りして水につけて根出しするか、つるを水につけて根出しします。
バケツなどの容れ物に水を張り、安納芋のつるの苗を一週間ほど水につけて根出ししました。
さつまいも

つるの下側から根が分化して出てきますので、十分に根が出た段階で植えるようにします。

畝作り

さつまいものつるは大きく広がり根が大きく成長するため、畝幅を広くとり畝の深さも必要です。
今回長さ2m、幅0.7m、高さ20cm程度の高畝を作り、5本のつる苗を植えました。
さつまいも

土質の調整は不要で、土質を選ばず酸性土壌でも良く成長します。
根の部分が形良く肥大化しやすいよう、良く耕して土をほぐすとともに、根の成長を阻害する石を取り除きます。

成長に4ヶ月程度かかることから即効性の肥料は必要ないそうで、通常は緩行性の肥料を土に良く混ぜ込むそうです。
さつまいもは肥料が少なくても十分育つと聞いていたため、今回は肥料なしで育ててみました。

植え付け

6/9 (植え付け当日)
さつまいものつる苗の根出しが十分となったので、さっそく植えました。
ずいぶんクタッとしているようにみえますが、2・3日で根が活着して落ち着きました。
さつまいも0608

植え付けはもう少し早く時期からでもできたのですが、植え付け時期は天候との相談になります。
2022年5月は天候の良い日が長く続き、苗植えに適した、くもりのち雨の日となる日を待ちました。
さつまいも0608

明日から少雨。雨の日の前に植えると根付き、つまり根の活着がいいそうです。
日よけのシェードも設置しました。ちゃんと活着しますように。
さつまいも0609

成長

活着

6/14 (5日経過)
さつまいもの苗が活着しました。
シェードを外して、竹マルチを直しました。
さつまいも0614

土作りが悪かったのか、育っているところとそうでないところが。
今年は6月中雨が多く、五月晴れが少なかったため、地面がやや湿潤気味の様子。
さつまいも0614

今日も雨。順調に育ちますように。

手入れ

6/22(13日経過)
今回のさつまいも栽培には、獣害防止・雑草防止のため、余った竹を使いマルチングしました。
肥料も水も与えておらず、これといった手入れもしていません。
さつまいも0622

7/5(26日経過)
ほとんど手をかけていないにも関わらず、順調に成長してなにより。
雑草対策になかなかの効果を発揮する竹マルチのおかげで、雑草があまり生えてこず安心。
さつまいも0705

つる返し

7/24(45日経過)
サツマイモ、順調に育っています。つるがだいぶのびてきました。
途中のつるから根が出て成長を妨げないよう、つる返しをします。
さつまいも0724

きちんと竹マルチの効果も出て、雑草も少なくなっています。

8/9 (60日経過)
つる返しが大変になってきました。
さつまいも0809

成長

8/23(75日経過)
お盆を過ぎ、暑さもだいぶ和らぎました。秋の初収穫が待ち遠しく思います。
つる返しもときどき行い、下側の黄色く枯れた葉っぱを少し取り除きました。
さつまいも0823

9/17(90日経過)
つる苗を植えてから2か月半が経過しました。
農薬も施していないにも関わらず、また暑さにも負けることなく、順調に成長しています。
つるが重くなり、つる返しが大変です。
さつまいも0917

9/24 (100日経過)
仕事終わりにときどき農作業に訪れると、夕暮れも早くなっているのを感じるようになりました。
竹マルチも家庭菜園の雑草対策と乾燥対策として効果があったようで、もう少し置いておこうかと思っています。
さつまいも0924

作業できる時間も徐々に少なくなって秋の訪れを感じます。
周囲には緑から土色に変体したカエルや、トンボやバッタも見かけるようになりました。
あともうちょっとかな、とても楽しみ。

収穫、つるの処理

収穫

9/29(110日経過)
6月初旬にさつまいもの苗を植えて9月末で約110日になり、黄色い葉っぱが目立ってきたため、収穫時期と判断し収穫することにしました。
さつまいも0925

まずはつる切りをして根元を出します。
さつまいも0925

竹マルチをどけて、掘りやすくしました。
竹マルチは、ビニールマルチと違い破れることもなく、撤去がとても簡単でした。
さつまいも0925

みごとなさつまいもができました。
さつまいも0925

収穫量も十分です。
さつまいも0925

つるの処理

収穫した後のさつまいものつるはけっこうかさばり、処理に困るものです。
さつまいものつるの有効利用には2つの方法があります。

有効利用の一つに、つる苗とする方法があります。
ヒルガオ科のさつまいもは多年草です。越冬させて、来年またつる苗として、有効に活用します。
さつまいも1103

また有効利用のもう一つとして、つる切りして堆肥化する方法があります。
さつまいものつるは栄養分が豊富で、堆肥化して他の作物に悪影響を及ぼさないため有効利用ができます。

さつまいも0927

追熟

試食

9/29 試食
収穫当初の安納芋の断面は、さつまいもでよく見かける黄色ではなく、βカロチン豊富な薄ピンク色で、とてもキレイな色をしていました。
試食をしてみたところ、採れたてのためか独特のザラっとした感触があり、まだまだでんぷん質が多いことが判りました。

さつまいも0925

想定していた糖質の甘くて粘りのある安納芋の食味とは少し異なっていたため、しばらく置いて追熟させることにしました。

仕込み

9/30 食味を増すための追熟
さつまいもは、追熟させるとでんぷん質が糖化して、甘く口当たりが良くなります。
糖化には温度や水分管理にコツがあるそうで、さつまいも農家では出荷時まで専用の追熟設備で熟し具合をコントロールしているそうです。
気温10〜20度となる押入れで新聞紙にくるんで湿度管理して冷暗所保存することにしました。

さつまいも0925

追熟させた後の、甘みが増したさつまいもに変わってくれることがとても楽しみです。

完熟

11/3 追熟のプロセスとさつまいもの完熟
11月に差し掛かり、新聞紙にくるんださつまいもの追熟期間も約一ヶ月間経過しました。
もう十分追熟期間を経過したため、新聞紙にくるんださつまいもを取り出して食してみました。

さつまいも1103

見事にでんぷん質が糖化して舌触りが良くなっていました。
そして甘みが増してなおかつ粘りのある、おいしいさつまいもに変化していました。

まとめ

さつまいもは栽培に手間がかからず収穫量もあることから、秋収穫の楽しみがまた一つ増えました。

さつまいも

またきちんと追熟させることで、とてもおいしくなります。さつまいもで秋の味覚を満喫しましょうね。